みけの心理学を楽しもう

 

おじいちゃん だいすき(W.ハラント作)

我が家の古い本箱に昔読んだ絵本がをたくさん並んでいます。昨日、なんとなく何冊か背表紙を見ていました。あれ?こんな本あったっけ?「おじいちゃん だいすき」ほんの後ろには私の「おい」の名前が書いてありました。きっと、子供が昔、オサガリでもらったものでしょう。どれ、せっかくだから、皆さんと一緒に、読んでみますか・・・・


田舎に住むおじいちゃんと町に住む「僕たち」との短い思い出のお話。オーストリアのヴォルフ・ハラントさんの作品です

【びっくりぎょうてん】
 本を開くと、文章のない、色の無い16コマの絵だけのページが出てきます。なにこれ? 良く見ると、おじいちゃんと、おばあちゃんが仲良く生活しているのがわかります。馬や、にわとりを育てたり、お茶をのんだり平凡で楽しい毎日がそこにはあります。でも、ある日、おばあちゃんが病気になります。クリステーナ・オッパーマン=ディモウさんのていねいな絵が世界中の誰にでも、わかるように語りかけてきます。もう一ページめくると下のような、きれいな中表紙が出てきます。真ん中のりんごをむいているのが僕たちのおじいちゃんです。電車にのってどこかへ向かっています。どこへいくのでしょう・・・・・

【出会い】

おばあちゃんがしんだので、「僕たち」の家にしばらくあそびにくるように言いました。おじいちゃんは、かさと大きな旅行カバンをもって、駅ににやってきます。うれしそうなおじいちゃんの顔がたくさんのお客さんのいる改札口に見えました。ぼくたちはみんなで駅にお迎えにいったのです。

【こわくて、ちょっとかわってる「おじいちゃん」との生活の始まり】

 うちにつくと、おじいちゃんは、パパの席にすわりました。でもパパは何もいいません。たべるときにくちゃくちゃ音をたてても、行儀を悪いことをしても、しかられません。僕は不思議に思いました。
 寝るときにはコップに入れ歯を入れます。妹はじっとそれをみます。おじいちゃんのやることは少し変わっているけど僕はおじいちゃんのにおいが大好きです。毎日おじいちゃんは、早起きです。でも、町での生活は、退屈です。
 時々おじいいちゃんは大活躍します。水道のパッキン修理やおもちゃの修理です。おじいちゃんはTVが苦手です。でも絵本を毎日、めがねをかけて一行づつ指でなぞりながらゆっくりとよんでくれます。

【おじいちゃんとの別れ】

 おじいちゃんは、だんだんとごはんをたべなくなってしまいました。話もしなくなってしまいました。おじいちゃんは、おばあちゃんと住んでいた家に帰ることになりました。おじいちゃんは、僕たちにプレゼンをくれました。でもちっともうれしくありません。おじいちゃんがいなくなって、僕はもらった農場セットであそびました。そして、ぼくはいいました。「ママ、ぼくたち、いつ、おじいちゃんのところへ、あそびにいくの?」


 つい昨日どこかであったようなお話です。いつあそびにいくの?と話が終わりますが、もう一枚めくると、また文字の無い、16コマの白い絵がでてきます。さて、さて、おじいちゃんは、家に帰って元気になったのでしょうか??
 おばあちゃんがいなくなっておじいちゃんの生活がどうなったのか?びっくりするほど、とても細かなところまで描いてあります。是非、ご自身の目で絵と一緒に読んでみてください。新しい発見があるはずです。

(注)以下の本を参考にしてこの記事は書きました。
[おじいちゃん だいすき」W.ハラント作 C.O.ディモウ絵 若林ひとみ訳 あかね書房)

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